業種追加は古い工事経歴書じゃ不可!? 決算報告の提出期限

業種追加は古い工事経歴書じゃ不可!? 決算報告の提出期限

福島県建設業許可の「業種追加」を申請する際、工事経歴書はいつの分が必要かを解説。現在(2026年5月)申請する場合、2年間変更届が未提出の場合受付されない可能性。法人・個人別の必須書類リストや変更事項別の添付書類まで網羅。

福島県 建設業許可|業種追加時の工事経歴書は何年分?決算変更届の未提出の罠


業種追加の申請時に添付する「工事経歴書」はいつの分?決算変更届の未提出という罠



「決算期は3月31日で、R6年3月期までの決算報告書(決算変更届)は提出済み。いま新しい業種を追加したいんだけど、添付する工事経歴書はR6年3月期のものでいいの?」

「まだ役所に提出していないR7年3月期や、直近のR8年3月期の工事経歴書をわざわざ作って出さなきゃいけないの?」

業種追加(業種を増やしたい時)を考えている時につまずいてしまうポイントです。

結論から申し上げますと、「R6年3月期までの工事経歴書でOK」という認識は誤りです。現在(2026年5月)業種追加の申請をするためには、未提出の「R7年3月期」と、直近の「R8年3月期」の決算変更届・工事経歴書を【2期分すべて】作成して提出しなければ申請を受け付けてもらえません。



1. 業種追加で「直近2期分」の工事経歴書が必要な2つの絶対ルール


なぜ、古いR6年3月期の書類ではダメなのでしょうか?そこには建設業法と福島県の手引きに基づく厳格なルールがあります。

① 業種追加に添付する工事経歴書は「直前の事業年度」のもの


工事経歴書の記載ルール(記載要領)では、「申請又は届出をする日の属する事業年度の前事業年度」の工事実績を記載することと定められています。
現在(2026年5月)に業種追加を行う場合、現在の事業年度は「令和8年4月〜令和9年3月」です。したがって、その前事業年度にあたる【令和8年3月31日決算(R8年3月期)】の工事経歴書が、今回の申請に添付すべき最新の書類となります。

② 決算変更届(決算報告)の未提出があると、業種追加は「受付拒否」


建設業許可業者は、毎事業年度終了後から「4ヶ月以内」に決算報告を提出する義務があります。

🚨 いま自社が陥っている状態チェック



  • R7年3月期分: 提出期限(令和7年7月31日)をすでに過ぎており、【期限切れの未提出状態】です。

  • R8年3月期分: 提出期限(令和8年7月31日)の範囲内ですが、業種追加をするなら、この直近データが必須です。


※実務上、毎年の決算変更届に1年でも「未提出」の穴がある状態では、役所の窓口は業種追加や更新の申請を受け付けてくれない可能性が高くなります。




2. 決算報告(決算変更届)で毎年必ず提出する「必須書類リスト」


業種追加を進めるためには、まず未提出分を含む「R7年3月期分」と「R8年3月期分」の【2セット】の決算報告を完成させる必要があります。法人と個人で必要書類が異なりますので整理しましょう。


📋 【法人・個人共通】で必ず提出する書類



  • 変更届出書(事業年度終了用)

  • 工事経歴書(様式第2号)

  • 直前3年の各事業年度における工事施工金額(様式第3号)
    ※今回の業種追加では、最新を「R8.3.31」として、R8・R7・R6の3年分を記載します。

  • 事業税の納税証明書(※福島県の場合、県税事務所への「同意書」の提出により省略可能)



🏢 【法人の場合】追加の財務諸表等(様式第15号〜)



  • 貸借対照表

  • 損益計算書・完成工事原価報告書

  • 株主資本等変動計算書 / 注記表

  • 事業報告書(※特例有限会社を除く株式会社のみ)

  • 附属明細表(※資本金1億円超等の大規模株式会社のみ)



👤 【個人の場合】追加の財務諸表等(様式第18号〜)



  • 貸借対照表 / 損益計算書




3. 参考に!【変更事項別】決算報告以外の添付書類まとめ


今回は「決算終了時」の解説をしましたが、建設業許可は、社内で「何が変更になったか」によって役所に2週間〜30日以内に提出すべき添付書類が手引き(別表6)で細かく指定されています。実務の参考にしてください。







社内の変更事項

役所から求められる主な添付書類・確認資料

経管(常勤役員等)の変更
【2週間以内に提出】

新任者の経験年数と常勤性を確認できる資料(過去の契約書、変更届、社保の標準報酬決定通知書、確定申告書など)。法人の場合は登記事項証明書、登記されていないことの証明書、身分証明書。

営業所技術者(専任技術者)の変更
【2週間以内に提出】

新任者の資格要件を証明する書類(資格証原本、実務経験証明書など)および、現在の常勤性を確認できる健康保険証の写しなど。

商号(社名)・営業所所在地の変更
【30日以内に提出】

法務局の登記事項証明書。営業所移転の場合は、実態を確認するための営業所の写真(外観・内観)、建物の登記事項証明書や賃貸借契約書の写し。

社会保険の加入状況の変更
【2週間以内に提出】

未加入から加入に変更した場合、保険料の領収書や納入証明書、労働保険の概算・確定保険料申告書の控えなどの確認資料。



まとめ:業種追加と工事経歴書の重要ポイント


業種追加の申請時に誰もが迷う「工事経歴書(決算変更届)」の扱いについて、絶対に外せない要点を3行でまとめます。


📌 これだけは絶対におさえる3つのルール



  • いつの分が必要?: 業種追加の申請に添付するのは、常に「直近(前事業年度)の工事経歴書」です。

  • 未提出の穴はNG: 過去の決算報告に1年でも未提出があると、役所の窓口で「業種追加の申請自体を拒否」されます。

  • 自社が今やるべきこと: 現在(2026年5月)申請するなら、期限切れの「R7年3月期分」と直近の「R8年3月期分」の計2期分をセットで終わらせる必要があります。







※留意事項

当ブログの記事は、行政書士試験合格者としての学習・研究の一環として作成したものです。現時点では行政書士登録前の立場であり、専門家としての助言や業務提供を目的とした内容ではありません。最新の法改正や個別事情については、必ず行政庁や専門家へご確認ください。