

リフォーム工事は、複数の専門工事の組み合わせになることが多いから、一式工事でもいいのかと疑問を持っている方は多いのではないでしょうか?
ですが、安易にそのように考えるのは辞めておいた方がいいかもしれません。
今回はそんな疑問に答えるべく、リフォーム工事と建築一式工事の判断基準について解説していきます。
リフォーム工事は、一般的に既存物の改築や改装を行うことを指します。しかし、建設業許可の業種判断においては注意点があります。
業種判断で必要なのは、請負契約書に記載されている「〇〇リフォーム工事」といった名称ではありません。実際にどのような作業(塗装、内装、管工事など)が行われたかという内容で判断することが不可欠です。
建築一式工事とは、具体的にどのような内容を指すのでしょうか?改めて定義を確認しておきましょう。
一式工事には「土木一式」と「建築一式」の2種類が存在します。
日本人なら誰もが知っている東京スカイツリーを例に挙げると、その違いが非常に明確になります。
土木一式工事(インフラ・土台)
建築一式工事(ハコモノ・建物を建てる)
スカイツリーのような超大規模工事では、元請け(ゼネコン)がこれら「一式」の許可を持って全体を管理し、
その下で「鉄骨」「塗装」「電気」といったスペシャリストたちが専門工事の許可で動いています。
一式許可の役割は、多くの専門業者を束ねて全体を指揮することにあります。
結論から言うと、「リフォームだから一式」という考え方は非常に危険です。行政の判断基準は想像以上にシビアです。
建築一式として認められるには、一般的に以下の条件が必要となります。
「キッチン交換と壁紙の張り替え」といった一般的なリフォームは、複数の専門工事(管工事+内装仕上工事)を同時に行っているだけであり、
建築一式には該当しないケースがほとんどです。
ここが建設業法における非常に重要な分かれ道です。判断を誤ると、無意識のうちに法令違反を犯してしまう可能性があります。
「うちは一式だ」と勘違いして、700万円のキッチン改修を無許可で受けると、建設業法違反(無許可営業)になる恐れがあります。
なぜなら、それは「専門工事の組み合わせ」とみなされるからです。
許可申請を行う際、過去の契約書を精査します。
工事名がリフォームであっても、内容が専門工事の範疇であれば、「建築一式の実績」としてはカウントされません。
安易な判断は、将来の許可取得という「会社の資産作り」を妨げることになりかねません。
リフォーム工事の実態は、多くの場合「専門工事の集合体」です。以下の視点を常に持ちましょう。
請負契約の段階から「適切な工種」を意識することが、健全な経営への第一歩です。少しでも不安を感じたら、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
当ブログの記事は、行政書士試験合格者としての学習・研究の一環として作成したものです。現時点では行政書士登録前の立場であり、専門家としての助言や業務提供を目的とした内容ではありません。
最新の法改正や個別事情については、必ず行政庁や行政書士等の専門家へご確認ください。